昨日の昼にセグーを出てニオノ(Niono)へ。
そこからマリの国境の町レレまでは地図をみる限り大した距離ではないのだが、道が整備されていないおかげでランドクルーザーの荷台に乗って睡眠3時間、休憩を含めて16時間もかかった。
道中には、マリ特有の泥でできた家や草(?)で作ったドーム型の家などが見れる。



そして今朝、マリの国境の町レレに到着。
町には砂が吹き荒れ、遠くの地平線は砂が舞いがっているせいだろう赤く染まっている。
ドラゴンヘッドか北斗の拳の世界に迷い込んだ気さえする。



早速モーリタニアへ行こうと思い、町の人にモーリタニア行きの車があるか訪ねると、明日だと言われる。
町の少年に親切にガール・ルティエール(車の発着場)まで案内してくれたのだがそこに車は無く、やはり明日まで待たないといけないらしい。
仕方なく少年に連れて行ってもらったホテルで1泊することにした。
後でわかったことだが、この町では毎週金曜日に市場が開かれ、毎週月曜日にはモーリタニアの国境の街で市場が開かれるのだが、その時にしかモーリタニア行きの車は出ないらしい。
もしかしたら、この何も無い町で数日を過ごさないといけなかったかもと思うと気が遠くなる。

何か食べ物を買いに行こうと思い町をプラプラしていると、前から歩いてきた男性が英語で話しかけてきた。
この人はナイジェリア人(ナイジェリアでは英語が公用語)らしく、レストランを探していることを告げると家に招いて食事を食べされてくれた。食事は御飯にビーフシチューのようなソースをかけたアフリカ名物のぶっかけ御飯リソース。
食事を食べた後、彼と外で話していると彼が『日本へ行きたいから日本から招待状を送ってくれないか。』と言ってきた。
彼が言うには日本のビザを取得するのは難しいが、日本人からのレターがあれば観光ビザが簡単に取れると言う。
どうやら観光ビザで日本に行ってそのまま働こうと思っているらしい。日本に行く金はあるし、何でも仕事はできるからレターを書いてくれと言う。
どうしてそんなに安易に物事を考えるのか疑問に思う。
日本にはたくさんお金があるが、アフリカにはお金が無い。それは分かる。でも、日本で仕事をするためには労働ビザを取らないといけないし労働ビザは日本での仕事のあてが無いと発行されないだろう。
仮に観光ビザで日本に行って仕事を探しても、労働ビザを持っていない外人を雇う会社はなかなか無いだろうし、あったとしても労働条件は過酷になるだろう。
それに何より、日本で生活するにはかなりのお金がかかる。
日本は日本人にとっては快適な国だと思うが、外人にとってはそうでは無いと思う。
仕事のコネクションや自分で仕事を始める資金が無ければ職探しは難しいだろうし、何より言葉が通じない。
夜の7時に再会することを約束し、宿に戻る。

宿に戻り部屋に入って少し横になる。
体が汗臭いので、トイレの隣にあるシャワー室にバケツに水をくんで持って行き、バケツシャワーで微妙に体を洗う。
そして少し眠る。

ふと目が覚めると、なんだか体調がおかしい。
部屋はめちゃめちゃ暑くて汗だくになるのだが、それ以上に体温が高い気がする。
ふと額に手を当てると明らかに熱い。熱がある。
マラリアの症状は発熱、頭痛、腹痛、下痢、吐き気等。
今は体のだるさと発熱以外の症状は無い。

冷静になって考える。

こんな何も無い町でもしマラリアが発病したら・・・
まともな医療設備があるであろうモーリタニアの首都ヌアクショットまでは3日くらいはかかるだろう。ちなみにここに飛行場があるとは思えない。
マラリアの治療薬は持っていないので、薬局に売ってることを祈るしかない。
もし発病して明日の出発が体力的に無理になったら、次のヌアクショット行きは1週間後。
もう今は発病していないことを祈るしか無いのでひたすら眠る。

一応約束の7時にナイジェリア人の家に行ってみたのだが、夜は灯かりが少なく家の場所がわからない。
何よりしんどいので諦めて宿に戻ってまた眠る。

うなされて起き、起きては少し外で涼んでまた寝て、寝てはうなされて起きる。
何度も繰り返す。何度も夢を見る。
今日ほど本気で思ったことは無い。


シニタクナイ。

シニタクナイ。

シニタクナイ。


そして無事に日本に帰れるように祈りながら、また再び眠る。